西塩子の回り舞台保存会公式ページ

・茨城県北西部の小集落

西塩子は、茨城県の北西部、栃木県に境を接する常陸大宮市にある、戸数七〇を切る小集落です。
江戸時代は水戸藩領の西塩子村、その後、明治二二年の市町村制施行によって那珂郡塩田村の大字となり、昭和三○年の町村合併で那珂郡大宮町塩田地区内の一区に、そして平成十六年には常陸大宮市大宮地域内の一区となりました。

・最寄駅はJR水郡線-玉川村駅-

地域はＪＲ水郡線の玉川村駅も程近く、集落の入口に栃木県馬頭・烏山方面と通じる国道二九三号線が通り、西塩子の集落内を旧東茨城郡御前山村(ごぜんやまむら)門井(かどい)（現常陸大宮市門井）に抜ける県道が通っています。
久慈川の支流玉川の上流部にあたりますが、物資の流通は門井を流れる那珂川の支流緒川を通じて御前山方面と盛んだったといい、文化的にも栃木県那珂川流域の影響を受けたと考えられます。

・名産品は「米」

ここの名産はなんといっても「米」。関東平野の末端で里山と谷津田が複雑に入り組み、粘土質の土壌である西塩子は、隣の北塩子とともに昔からうまい米の産地として有名です。しかしながら、耕地面積が狭いために生産量が少なく、ほとんど地元で消費されてしまう幻の米となっています。

そのほか、かつては炭焼きや林業にも従事し、当地特産の和紙原料の楮も栽培したといいますが、特に際立った産業や産物はなく、現在はほとんどが兼業農家で、急激に少子高齢化が進んでいます。
多彩な生き物が息づく田畑と雑木の茂る里山。蛙や虫の声、頭上いっぱいに星空が広がる、何の変哲も無い普通の村です。