ウチの市で幸い死者は出なかったものの、一昨年の震災による物的被害もさることながら、原発事故による追い打ちで、「今までやってきたことは全部無駄?」とか「これから何を目標にすればいいのか?」とか・・、あの何とも言えない消失感というか絶望感というか、被災者という立場にならなきゃ分らない気分を味わいました。家はガタガタになったけど何とか住めるし、今では農産物も心配せずに食べられるようになった、とこんな程度の被災でもですよ。
それなのに、まだまだ大変な方たちが大勢いらっしゃいます。でも、私たちの力は微々たるもので、何にもできない・・。特に、すぐお隣の福島県ことは、すぐ近くに東海村のある私たちのとって、他人事とは思われません。あと1m高い津波が来ていたら、東海原発も浸水していたんですから・・。
震災の年の7月、福島県檜枝岐村からベストシーズンの尾瀬に入って、泊まった山小屋で一緒になったのはたった2組。翌日8時間も歩きまわって、出会ったのはなんと2人だけ・・。
こりゃ何と言うことだ!と愕然としました。これが、「何かできないか?」の原点です。
でも、たいしたことは出来ないんです。今回、せめても伝えたいと願っているのは「忘れてないよ、忘れない」のメッセージ。福島県内で活躍する地芝居の団体さんにご無理を言って、ご出演をお願いしました。福島には、伝統ある檜枝岐歌舞伎さんを含めて3つの歌舞伎保存会があります。でも、上演時間と予算の関係で2つの団体さんに絞らざるを得ず、郡山市の柳橋歌舞伎保存会さんと、南会津町の田島祇園祭屋台歌舞伎保存会さんにご出演をお願いしました。檜枝岐歌舞伎さん、ごめんなさい!
しかし、このような企てには資金が要ります。何せ、70戸ほどの小集落で行っている催しですので、毎回関係者が地域の企業などを回ってご協力をお願いするわけですが、引っ込み思案の田舎者ですので、個人の方々にご協力を求めることにどうも戸惑いがあって、思い切ることができませんでした。でも、今回はダメ元で呼びかけてみよう!と意見がまとまりました。・・図々しくて、ホント申し訳ないのですが、計画中です。まとまったら、そおっと、アップします。
それから、茨城県内等に避難しておられる福島県をはじめとする被災者の皆様。ぜひとも、ふるさとの地芝居を見にいらして下さい。どのようにお知らせすればよいのか思案中です。
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